市販車で初めて312km/hをマークしたハヤブサ

no image オフ 投稿者: SLlov7uk

ハヤブサの歴史を振り返る

ハヤブサが誕生したのは、バブル期の終わりとなる1999年のことでした。
バイク業界は、性能の良いマシンを次々と開発し、1990年代にはレースレプリカマシンを販売する事で話題を呼んでいました。
レプリカとはいえ非常に高性能、その性能をじかに伝える為には、最高速を連取するのが最適だったわけです。

これが火種となり、ここに性能競争が開始され始めます。
ここに参戦したのは、ホンダとカワサキ、そしてスズキといった国産メーカー3社でした。
ホンダは「CBR1100XXスーパーブラックバード」、カワサキは「ZZR1100」そしてスズキは、ハヤブサでの参戦となります。

市販車で312km/hを記録

国産3社の性能競争といっても、実際にレースで戦ったわけではありません。
もちろん、公正をきたすために、公式のテストコースで走らせなければなりません。
公式のコースでなければ、いくら最速をマークしても、記録としては認められないからです。
結果的に、初代ハヤブサは、圧倒的なスピードで、当時の市販車最速となる312km/hをマークしました。

スピード争いの結末は、スズキに軍配が上がったのです。
ほかのメーカーは、結局300km/hもマークできず、結果的には惨敗してしまいます。
のちの話ですが、後期のハヤブサは駄目だったと聞きます。
そこで、初代と二代目のスペックを、次の項で見比べてみてください。

スズキ・ハヤブサのスペック

『初代ハヤブサ・スペック』
エンジン形式:4ストローク水冷DOHC4バルブ並列4気筒
排気量:1298.6cc
内径×行程/圧縮比:81.0mm×63.0mm/11.0:1
最高出力:128.7KW(175ps)/9800rpm
最大トルク:138Nm(14.1kgf・m)/7,000rpm
車両重量:215kg

『二代目ハヤブサ・スペック』
エンジン形式:4ストローク水冷DOHC4バルブ並列4気筒
排気量:1339cc
内径×行程/圧縮比:81.0mm×65.0mm/12.5:1
最高出力:145KW(197ps)/9500rpm
最大トルク:155Nm(15.8kgf・m)/7,200rpm
車両重量:266kg

最高速度を出した男の話

前項で、初代と二代目ハヤブサを見比べてみましたが、排気量や最高出力も大幅にアップ。
当然ですが、二代目ハヤブサは、初代と比べて見劣るどころか、SPEED性能はかなりアップしています。
実際に、ゼロヨンタイムでは、9.678秒と驚異的な数値をたたき出し、初代よりも速かったことを示しています。

話しを元に戻しますが、当時のハヤブサでの初の実測300㎞/hオーバーを体験したのは、宮崎敬一郎氏でした。
テストドライバーとして、彼はすべてのメーカーのマシンをテストしました。
2社のマシンは、不具合も多かったと聞きますが、ハヤブサだけはモノが違ったといいます。