世界耐久選手権で2連覇

no image オフ 投稿者: SLlov7uk

バイク世界耐久選手権とは?

自動車でもバイクでも世界耐久選手権が行われていますが、2輪車のレースはEWCと呼ばれ、8時間耐久から24時間までの耐久レースが行われます。
年によって開催地や回数は異なりますが、だいたい4,5か国で5戦程度が行われます。

この世界耐久選手権では一部で夜間走行も含まれるため、他のレースとは異なる雰囲気で楽しめます。
また、「ルマン式」とも呼ばれる、ライダーがマシンまで走っていき飛び乗ってからスタートするという方式が取られているのも特徴です。
FIM EWCのもう一つの特徴はタイヤを自分たちで選べるということで、より自由度の高いレースであり、チームとしての戦略性が求められる場でもあるのです。

スズキは2020・2021年で連覇

スズキは2輪レースで常に上位に食い込む強さを見せていますが、特に世界耐久選手権ではその力が遺憾なく発揮されます。
2020年と2021年を連覇していて、他を圧倒する戦略性とマシンの強さ、そしてライダーのタフさを見せつけています。
2021年にはヨシムラとタッグを組んで、「ヨシムラ SERT Motul」という名前で参戦しています。
スキのない態勢でスズキ一人勝ちの年としました。

スズキは最初から手堅い走りで上位を独走し、レース中盤から終盤にかけてもトップを走り続ける展開が多くのレースで見られました。
耐久レースは終盤でトップの座にいても、マシントラブルによって急落してしまうことがよくあります。
しかし、ここがスズキの強さとも言える点ですが、トラブルがまったくなくそのままトップで走りを終えるのです。
むしろライバルたちがトラブルによって戦線離脱するなど、マシンの安定性においても高いレベルを保っていることが明らかになります。

スズキのマシンについて

世界耐久選手権で強さを見せるスズキのマシンは、GSX-R1000Rです。
ワークスマシンですので市販車とは異なりますが、世界耐久選手権では改造できる部分がかなり限られています。

EWCでは2つのカテゴリーがあって、マシンの条件も異なるのですが、スーパーストッククラスは完全に市販車と同じマシンを使います。
フォーミュラクラスでは改造が可能ですが、足回りやラジエーター、マフラー、エンジン性能の向上といったところに限定されています。
それだけにスズキの市販車の基本的なレベルが非常に高いことが分かります。

耐久レースでは単なるスピードや操作性だけでなく、マシンの耐久性と安定性が非常に重要です。
しかも世界耐久選手権では独特のポイント付けをしているため、コンスタントに勝っていかないと優勝は難しいです。
その中で、どのレースでも圧倒的な差を付けて勝ち、しかもそれをずっと続けられるスズキの安定性は他チームを寄せ付けないものがあります。