LS650サベージ

シングルエンジンを搭載したアメリカンモデル
LS650サベージは、ビッグオフロード、ロードモデルが中心ですがVツインエンジンが主流だったアメリカンモデルの中にあって、シングルエンジン搭載で登場しました。
1980年代半ばには、ヤマハのSR500やSRX600、ホンダのXL600Rファラオ、FT500、GB500、カワサキのKL600Rがビッグシングルのラインナップとしてありました。
アメリカンモデルだけを見れば、カワサキにはVZ750ツイン、ヤマハにはXV750ビラーゴ、ホンダにはNV750カスタムやシャドウ750、スズキにもVS750イントルーダーがあり、Vツインモデルのラインナップがあった中にあえてのシングルアメリカンを投入したのです。
LS650サベージの特徴
このLS650サベージに搭載されているシングルエンジンは直立しており、スクエアの652ccで4.5kg-m/3000rpm、30ps/5500rpm、ボア・ストロークは94mm×94mmと低中速型ではあり、トルクで走るという表現がしっくりきます。
一軸バランサーを採用したことによって不快な振動が軽減し、ベルトドライブ採用によって静粛性の実現も果たしているため、軽快な雰囲気のアメリカンモデルとして仕上がっています。
シート高が65mmと低めなこと、VS750イントルーダーと比べて車重も26kg軽くなった160kgなことから、より軽快なイメージが強くなっています。
段付きシートからティアドロップ、リアフェンダーのデザイン、タンクの上に設置されたメーター、各部分のカバー類はバフ仕上げ、またメッキパーツなどいずれもVS750イントルーダーに引けをとらないつくりであり、アメリカンモデルの雰囲気は十分です。
ところが人気モデルにはなれず、たった数年で国内のラインナップモデルから消えてしまいました。
そのこともあって、出回っている台数が少なく入手が困難な状態になっています。
スズキとしてはあまり出していないシングルの車種なので、ファンにとっては貴重なモデルの1つと言えるのではないでしょうか。