ネジ付近に穴があいているスズキのバイク

no image オフ 投稿者: SLlov7uk

スズキのバイクにはカウルのネジ付近に穴があいている

スズキは細かなところにもこだわりがあって、ライダーであればそのこだわりを知って乗りこなすのが一つの楽しみとなっています。
また、メンテナンスやカスタマイズをしやすいようにと、隠れた工夫がなされていることもあります。
その一つとして、カウルやその他の樹脂パーツに小さな穴が開けられているのです。

じっくりとスズキのバイクを前から後ろから見てみると、カウルのビス留め位置の近くに長方形の小さな穴が開いています。
すべてのねじ穴付近にこの穴があるかというとそうではなく、パーツによってないものもありますし、同じパーツでも穴が開いているところとそうでないところもあります。
また、ボディーの右側のパーツには穴が開いているのに左側の同じパーツにはないといったこともあり、この穴がどんな役割を果たしているのか見当もつきません。

このカウルの穴は、多くのモデルに開けられています。
たとえば、Vストローム250や、GSX-R1000R、GSX-S1000Fといったマシンにも見られます。
じっくりと観察してみると、やはりこうしたモデルでもパーツによって穴が開いているところとない部分があって、そのままでは法則を見つけるのが難しいように思えます。

カウルなどに穴があいている理由とは?

この穴の正体は何かというと、いくつかの説が考えられます。
たとえば、生産をする際にどうしてもロボット作業の関係でできてしまう無駄な穴であるといった説があります。
また、それぞれの樹脂パーツを塗装してから乾燥する際に、その穴にフックを引っかけて吊るしたり固定したりするといった役割があるといった説もあります。

これらの2つの説はどちらもありそうに見えますが、正解ではありません。
正しくは、パーツの縁の部分に水が溜まってしまうことがないように、水抜き穴として設けられているのです。
ねじ穴があるところはたいてい、凹みが付けられていて、そこに水が溜まってしまう傾向があります。
そのままだとステンレスボルトであっても錆びやすくなりますので、少しでも状態を良く保つために水が抜けるようになっているのです。

右側だけに穴があって左側にない理由としては、サイドスタンドを立てた時に傾斜が付いて水が流れる部分については穴なしとして、逆に溜まりやすくなる側にも付けているということが関係しています。
また、パーツによっては凹みがなかったり、角度によって水が溜まりづらいので穴を付けてないものもあります。
このようにかなり細かいところまでよく考えて対応策を練っているのが、スズキのすごさであり長く愛される理由でもあることがよく分かります。